研究課題
若手研究
胎生期において、下顎突起は左右それぞれ形成され、伸長し、正中部で癒合する。この下顎突起の癒合不全により、重度な場合は下顎下唇正中裂、軽度な場合はいわゆる割れ顎を呈する。これまでの我々の研究より、顎顔面の形成に重要な役割を果たすことで知られているMsx1遺伝子の変異により、下顎の癒合不全が起こることがわかった。しかし、その詳細なメカニズムについては、未解明な点が多い。本研究より、下顎下唇正中裂の発症機構が明らかになり、発症の原因やリスク因子の発見につながる可能性がある。また、口蓋裂の発症機構の解明の一助となり、将来的にヒトに応用することで、社会に大きな利益をもたらすことになると言える。