口腔カンジダ症は、がん治療者などの免疫不全の者に認められ、死亡率は30~60%と予後が不良な日和見感染症である。口腔カンジダ症を予防するには、歯磨きや洗口剤によるうがいなどの口腔ケアが重要であるが、刷毛に細菌やウイルスが付着した歯ブラシは再感染や感染伝播の温床となり、洗口剤によっては副作用が認められることもある。一方で、微酸性電解水は、食品添加物に指定され生体や環境への安全性が報告されていることから、刷毛の洗浄剤や洗口液への応用化が期待されている。 そこで本研究では、微酸性電解水を使用して歯ブラシ刷毛に対するカンジダ菌をはじめとした口腔内微生物への殺菌効果を検討し、洗口液への応用化を目指す。
|