研究課題
若手研究
スポーツ場面では、他者がどのような行為を行うかを事前に察知する「予測」が必要となる。この予測を、熟練競技者は高い動作識別力によって実現している。この動作識別に中枢の視覚系だけでなく、自己の運動を制御する運動系も関与するという事実が多数報告されが、自己の運動系が他者の動作識別精度を向上させる仕組みは不明である。そこで身体性自己意識が他者の身体にも生じるという現象を手掛かりに、自己と他者の身体境界を越境することで他者動作を体験的に理解し予測するというメカニズムの可能性を検証する。また、他者動作の模倣が越境を促進するかについても検証し、予測能力を効果的に高める同時模倣トレーニングを提案する。