研究課題
若手研究
特定の母集団からのデータの抽出や,回答拒否により,抽出されたデータには”偏り”が生じる.このような場合,データの観測確率や割り当て確率である傾向スコアを推定し,その推定された傾向スコアの逆数で重みづけることで偏ったデータから生じるバイアスを補正することが可能である.しかし,一般に傾向スコアの逆数値は傾向スコアが0もしくは1に近づいた場合無限大に発散し,推定値として機能しない.そこで本研究では,傾向スコアに上限と下限の閾値を設けた打切り傾向スコアを提案する.しかし,この打切り傾向スコアは特異モデルとなるため,特異モデルに対する情報量規準を応用し,特異な傾向スコアを用いた統計的推測法を構築する.