研究課題
若手研究
マダニ類は人獣共通感染症の病原体を媒介するため,公衆衛生や生態系サービスの観点から重要な生物である。人間の生活圏とニホンジカの生息圏が重なる地域「シカ-ヒトの境界部」は,人間とマダニ類が遭遇する可能性が高い。そこで,本研究は,全国的にどこにでもあり拡大傾向にある「シカ-ヒトの境界部」のマダニ媒介感染症リスク把握とその規定要因を解明するために,「シカ-ヒト境界部」では,どのような環境で,どのマダニ種の密度及び,どのマダニ種が媒介するどの病原体種の保有率が高まるのかを探索する。これにより,自然環境の保全と感染症リスク低減の両立を目指す生態系管理や都市計画の策定に資することが期待される。