研究課題
若手研究
本研究は、20世紀末にソロモン諸島で生じた武力紛争において、国内マイノリティであるキリバス系移民がいかなる生存戦略を採ったのかを解明するものである。越境的な移動の増加に伴って集団間の摩擦や軋轢が現出している中で、共生という課題への関心が高まりを見せている。本研究では、武力紛争の当事者や主流社会の構成員ではなく、紛争に巻き込まれて避難を余儀なくされながら、主流社会からの支援も十分に与えられてこなかった国内マイノリティ(移民集団)を対象として分析する。これにより、紛争下におけるマイノリティ集団の生活実態と生存戦略を明らかにしつつ、紛争現象の多角的・包括的な理解に資することを目指す。