研究課題
若手研究
本研究はライフスタイル移住の概念を手掛かりに、従来の観光研究において自明視されてきた「ホスト/ゲスト」の二分法を問い直し、その流動化の実態を個々人の生活経験の次元から分析するものである。計画として、東南アジアに移住して観光産業に従事する日本人への聞き取り調査を行い、人びとが他者との関係性のなかでいかに移住先を選択し、住居や仕事を決め、観光(者)と向き合っているのかを分析する。以上を通じて、本研究はライフスタイル移住研究で見落とされてきた周囲とのネットワークのなかで移住者の生活が成り立っていること、それがホスト/ゲストの流動化と呼びうる新たな状況を引き起こしていることを指摘する。