研究課題
若手研究
私たちが日常的に行っている歩行や自動車運転による移動は,環境内の自身の動き(自己運動)に伴う視空間情報処理と身体運動制御の適切な統合により実現している.本研究は適応的な自己運動の背後にある,身体運動制御のための視空間情報処理がどのような神経機構によって実現されているのか明らかにすることを目的とする.自己運動を再現した視覚刺激に選択性を示す脳領域が後頭葉から頭頂葉にいたる広範囲に存在することがわかっている.本研究では機能的MRIと拡散強調MRIを組み合わせ,同脳領域間の視空間情報の流れと,その基盤となる白質内構造を解明することで,自己運動制御を支える視空間情報処理機構の包括的な理解を目指す.