研究課題
若手研究
自己感は身体に立脚した自己の経験 (身体的自己) と時間的に一貫した自己の感覚 (物語的自己) の2つの側面を有するが,主体感や身体所有感のような身体的自己の研究が発展してきた一方で,自己の身体性―物語性の関係やそれらを支える神経基盤は不明なままである。本研究では,行為の記憶課題を扱うことで行為の記銘時にもたらされる身体的自己の感覚と想起に伴う物語的自己の関係を検討し,行為の記憶の記銘時および想起時における脳波の全脳状態ダイナミクスの観点から,自己の身体性―物語性の基礎にある神経ダイナミクスの解明を目指す。