研究課題
若手研究
核酸医薬は次世代医薬品として注目を集めているが、組織や臓器へのデリバリーに関しては多くの課題があり、いまだ低分子や抗体を上 回るモダリティまでは成熟していない。現在、広く用いられている脂質ナノ粒子(LNP)は、9 割が肝臓に集積し、その結果、血中滞留性が低下し、腫瘍への集積が1%未満と極めて低く、 肝臓以外の臓器へのデリバリーは未だ困難である。申請者は独自に自己組織化核酸ナノ粒子 (RION)を開発し、本技術は肝臓への集積を低減し、腫瘍へ集積し抗腫瘍活性を誘導することを見出した。本研究ではがんに対する治療効果の向上を目指して、RIONの腫瘍集積のメカニズム解明から分子設計の最適化を実施する。