研究課題
挑戦的研究(開拓)
海洋において植物プランクトンが死滅すると、多量の有機ナノ粒子が海水中に放出される。この海洋ナノ粒子は微生物の直接の栄養源であり、凝集・沈降することで大型生物の餌資源となると共に、海洋深層へ物質を輸送・貯留する役割を持つ。このため、海洋ナノ粒子の数や分布、その動態を理解することは海洋学や生態学の他、将来の気候変動に伴う海洋応答を予測する上での基礎データとして極めて重要である。しかし、海洋ナノ粒子の観察や定量を正確・簡便・即座に行う手法は未だ存在せず、海洋物質循環を理解する上での大きな障害となっている。そこで本研究では新規測定法の開発を行い、海洋ナノ粒子分布の解明を目指す。