研究課題
挑戦的研究(開拓)
化学物質が媒介する「食う・食われる」関係は、化学生態学分野における主要な研究テーマの一つである。本研究では、ハダニ・植物・カブリダニの関係(三者系)をモデルシステムとし、どのように植食者(ハダニ)が捕食者(カブリダニ)を避けているのかについて調査する。これまでの研究により、カブリダニ痕跡に応答した植物からハダニ忌避活性のある揮発性物質(Carnivore-Induced Plant Volatiles, CIPVs)が発信されることが判明した。本研究では、ハダニ・植物・カブリダニの三者系におけるCIPVsの発信・受信の分子機構を解明し、生物由来物質を基盤とする害虫忌避剤開発の道を切り拓く。