研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究は欧州由来の複言語主義を欧州とは言語土壌が異なる日本におけることばの教育に活かすための理論的検討を行い、それに基づく「日本型複言語教育モデル」の構築を目的とするものである。複言語主義とは共同体の各構成員が互いに有機的に関連づけられた複数の言語を内部に有することによって言語の多様性を尊重する社会を目指す考えを指す。欧州由来の複言語主義は言語(教育)政策の視点に重点が置かれ、言語の普遍性と個別性の解明を目指す言語理論や言語心理学の成果を十分に反映したものとは言い難い。本研究はその欠落を補うことで複言語主義についてなにが見えてくるかを探索しようという試みである。