研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究は,非現実対象への現実感知覚,心の知覚,好意などが生じる過程に「心の次元定位」を仮定し,これを実験的に探索するものである。非現実対象への親しみが減少するメデューサ効果が知られているが,これは鑑賞者の心が定位されている世界の重要性を示唆する。メデューサ効果の実験では主体は常に現実世界にあるが,本研究では積極的に異世界へ心を移動させることで,その世界に存在する対象への親密度が上昇するという仮説を立てた。VR,ボディスワップ,コスプレといったアプローチで鑑賞者の心を次元移動させ,印象変化を検討する。本研究は心の所在を直接的に調べ,心的世界の劇的な再構成過程を明らかにしようとしている。