研究課題
挑戦的研究(萌芽)
Wasserstein幾何と情報幾何はともに確率測度のなす空間の幾何であり,両幾何の様相は大きく異なる.大雑把には,Wasserstein幾何は確率測度が定義される空間の幾何を反映する外在的な距離の幾何であり,情報幾何は確率測度の性質のみを考慮する内在的な計量と接続の幾何である.本研究では完備な連結リーマン多様体の確率測度のなす空間全域においてWasserstein幾何と情報幾何を補間し,リーマン多様体の幾何構造を抽出することを目指す.そして確率測度のなす空間上のフィンスラー計量によるモジュライ空間を考え,変分問題の解としてWasserstein幾何と情報幾何を特徴づける.