| 研究課題/領域番号 |
24K21530
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| 研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
中区分13:物性物理学およびその関連分野
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| 研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
柳瀬 陽一 京都大学, 理学研究科, 教授 (70332575)
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| 研究期間 (年度) |
2024-06-28 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2026年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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| キーワード | 量子幾何 / 超伝導 / 光学応答 / 量子凝縮相 / 磁性 / 多極子秩序 |
| 研究開始時の研究の概要 |
物性物理学では、量子力学的な波動関数が非自明なトポロジーを有する物質をトポロジカル量子相と呼ぶ。その背景にあるのが量子幾何学である。波動関数の幾何学を表す「量子幾何テンソル」の虚数部分が「ベリー曲率」であり、実数部分が「量子計量」である。本研究はこれまで注目されてこなかった後者に着目し、量子幾何に由来する多様な量子凝縮相を解明する。
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| 研究実績の概要 |
本プロジェクトにおいて本年度は以下の研究成果を得た。
電子のブロッホ波動関数には量子幾何学と呼ばれる性質があり、興味深い物理現象の起源として近年注目を集めている。 本研究課題では、一般化バンド表現に基づく量子幾何ペアポテンシャル(QGPP)の概念を導入することで、電子の量子幾何学的性質が、電子が形成するクーパー対にどのように伝わるかを明らかにした。 量子幾何ペアポテンシャルは、単一バンド超伝導体の集合体と多バンド超伝導体の相違を定量化し、熱力学係数の量子幾何学的補正に直接関係する。 また、エキゾチックなペアポテンシャルを誘起し、トポロジカル超伝導を含む興味深い超伝導現象を可能にすることを示した。 空間反転対称性の破れた超伝導体は光電流発生や第二高調波発生などの非相反光学応答を示す。本年は、トポロジカル超伝導への相転移を示すモデルにおいて光電流発生を評価し、トポロジカル相転移点で光電流が符合反転を起こすことを示した。この符合反転は量子計量の正定値性により保証されるものであり、量子幾何と密接に関係する共鳴的な光電流の特徴がトポロジカル超伝導体のバルクプローブを可能にすることが分かった。 電子の量子幾何学的性質が様々な感受率に与える影響を定式化し、量子幾何と電子相関効果の協奏現象により発現する幾つかの量子相を発見した。その一つである特異サドルバンド系では普遍的に遍歴強磁性が起こる。この概念はフラットバンド強磁性とも連続的につながるものである。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
電子の量子幾何的性質が多バンド超伝導体の熱力学的な諸性質に影響することを明らかにしたことで、超伝導体の量子幾何的応答が包括的に明らかになった。これは、従来の研究対象であった超流動密度を含む一般的な定式化であり、当該分野の幅を大きく広げるものである。また、量子幾何ペアポテンシャルがエキゾチック超伝導の起源となりうることを示したことで、次年度以降に取り組む量子幾何誘起の量子凝縮相開拓に道筋が拓かれた。
これまでの非線形光学は主に正常状態において研究が行われてきたが、我々は超伝導状態における非線形光学応答を研究している。本年度の研究において、超伝導体の量子幾何に由来する非線形光学応答がトポロジカル超伝導体のプローブ法に道を拓くことを示したことは、トポロジカル超伝導と量子幾何の密接な関係を新たに明らかにしたものである。
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| 今後の研究の推進方策 |
超伝導に加えて磁性や多極子秩序など多様な多体量子相における量子幾何的物性を解明する。
超伝導体の非線形光学応答の理論を現実の超伝導体に適用し、量子幾何的光学応答理論の有用性を検証する。
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