研究課題
挑戦的研究(萌芽)
種々のニッチ戦略を有する植物構造の優れた力学的機能・特長を研究することで,環境負荷を極限まで低減させる新しい構造設計法が構築できる.帰化種のアメリカオニアザミは,羽毛状冠毛を放射状に集合させた球状体に冠毛構造を発達させて,日本での生息地を拡大している.本冠毛構造は,低湿度下で放射状に展開し,風力による空中浮遊と転がり回転といった2つの運動で種子を広く散布する.本研究では,限られた資源の中で冠毛構造が健全性を確保しながら上記のマルチモーダルな変形・運動を実現する,そのメカニズムを実験観察と構造解析によって解明し,予測不能な未来社会で「モノづくり」を持続可能にする革新的基盤技術の確立に挑戦する.