研究課題
挑戦的研究(萌芽)
高齢者の脊椎損傷の中で特に頻度が高いのは椎体(背骨)の圧迫骨折であり、骨粗鬆症の影響を受けている場合が多く、加齢とともに著しく増加する。現在、椎体圧迫骨折治療に用いられている骨セメントは、液体モノマーの毒性、硬化物の硬さ、重合熱に課題がある。一方、ムール貝等の接着タンパク質は水中において無機材料等との接着性を示し、そのキー分子はカテコール基であることが報告されている。そこで本研究では、低温流動性を示すスケトウダラ(以下、タラ)ゼラチンにカテコール基を導入したカテコール基導入タラゼラチンを合成し、リン酸カルシウム(CaP)と複合化することにより、水中硬化型骨ペーストを創製する。