研究課題
挑戦的研究(萌芽)
NiTi合金の超弾性は母相B2相から低温相B19'相への応力誘起マルテンサイト相変態によるが、この変態を起こすことのできるNiTi相のNi組成は52mol%以下とされ、それ以上の高Ni組成ではマルテンサイト変態しないことが知られている。しかし我々は、マルテンサイト変態しないとされる56mol%程度の高Ni組成の合金をできるだけ単相化したところ、これまでに知られていない巨大な形状回復現象を見出した。これは、応力負荷のみで起こる非熱的相変態と考えられる。本研究では、本機構の解明と、本機構に基づく新しいNiTi材料の開発、および同様な機構による新しい一軸高応力準安定相の探索を行う。