研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、近年申請者が理論的に発見した「超縮退物質の実験実証」を目的とする。超縮退物質は、幾何学的にはあり得ないほどに異常縮退した電子状態を持つ、特定の金属元素から成る四面体型のクラスターであり、クラスター内原子配置が内在する特殊な数列を起源とする「力学的対称性」に由来して軌道縮退を起こす極めて特殊な化学物質である。本研究では、この未知の物理現象を明らかにするため、申請者が独自に開発したクラスターの精密合成手法を用いて超縮退物質を実際に合成し、当該物質の存在を実験的に明らかにすることを目指す。