研究課題
挑戦的研究(萌芽)
透過電子顕微鏡(TEM)は、ナノスケール領域で試料を観察できる強力なツールである。本課題では、精密に温度を制御できる冷却試料ホルダーを用いたTEM観察で、水の液-液分離や、過冷却水からの核生成過程、氷ナノ粒子の融点降下や水-氷の界面構造などの解明に挑戦する。この観察手法の確立により、物理、化学、地球科学、天文学といった基礎研究に加え、工業利用や、環境、食品など、様々な分野に大きな波及効果が期待でき、これまでの研究手法や学術体系を大きく変革、転換できると期待される。本課題の後には低温ナノ物質科学としての一分野が芽吹いていることを最終目標に据える。