研究課題
挑戦的研究(萌芽)
ヘムは鉄イオンを含む錯体であり、生物にとって不可欠な補酵素である。動物では血中に大量のヘムがヘモグロビンとして存在するが、その他の組織細胞中の遊離ヘム濃度は低く抑えられている。このため動物病原細菌は、宿主からヘム鉄を効率的に収奪することが増殖や病原性に重要となる。植物の生育時にも鉄欠乏が頻発することから、植物-細菌間においても動物-細菌間と同様にヘムの奪い合いが起きていると予測される。本研究では、申請者が開発した植物体内でのヘム代謝物のイメージング技術を発展させることで、ヘムを巡る植物-細菌間の分子攻防を可視化し、それに関わる宿主因子を同定する。