研究課題
挑戦的研究(萌芽)
天敵利用による生物的害虫防除は大きな注目を浴び、精力的に研究開発が進められてきた。害虫をよく食べる都合の良い天敵昆虫種を圃場に大量放飼する「放飼増強法」が現在最も一般的な天敵利用である。しかし、近年では外来生物問題への関心の高まりから、天敵大量放飼の環境負荷への懸念が深まっている。このため、今後の天敵利用においては、他地域から天敵を導入し大量放飼する古典的天敵利用だけでなく、土着天敵などの在来資源を積極活用する総合的害虫管理技術の発展が急務となっている。そこで本研究では、農業において未利用であった在来捕食性昆虫の行動を制御し、土着天敵としての機能を強化する新規害虫防除法の開発を目指す。