研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究計画は、「受精後わずか1日の母体の栄養条件が子孫の健康に及ぼす影響の詳細とメカニズムを明らかにすること」を目的としている。受精後1 日という極めて短い期間では、受精卵は着床もしていないため、母体内でも周囲の細胞とも密接な相互作用は形成されていない。このような環境下に置かれる受精卵が、周囲の栄養環境を検知し、その記憶を維持して、次世代にまで伝達(inheritance)すること、そして、その情報が肥満を引き起こすなど、 次世代の健康に少なくない影響を与えることが明らかとなれば、着床前初期胚発生の新たな重要性を示すことができる。