研究課題
挑戦的研究(萌芽)
がん悪性化の超初期段階の制御機構を解明しがん治療戦略の新たな基盤構築を目指す。申請者らは最近、ショウジョウバエ複眼原基に数個から数十個の超初期段階のがん細胞塊を遺伝学的に誘導する実験系の樹立に成功した。これまでに行った予備実験から、遺伝学的に誘導した「均一な」がん細胞塊の性質が細胞数依存的に劇的に変化する可能性を見出している。本実験系のように再現性に優れ、がんの超初期段階の解析を大規模に実施できる実験系の報告はないことから、本研究は極めて挑戦的である。さらにマウスなどの系とは異なりがん細胞のホストへの移植が不要でありがん微小環境の変化を伴わないため、全く新しい知見を得ることが期待できる。