研究課題
挑戦的研究(萌芽)
ダウン症は21番染色体のトリソミーによる大量の神経細胞死が小頭症や精神発達遅延の一因とされる。修復幹細胞であるMuse細胞は死細胞のシグナルを感知し、傷害組織に移動・貪食し、同じ細胞種に分化して組織を修復する。免疫寛容機構を持つためHLA不適合の健常人ドナーMuse細胞でも免疫抑制剤なしで投与可能で、修復効果は長期間維持される。脳梗塞や新生児脳性麻痺の治験でも安全性と有効性が確認されている。そこで本研究では、ダウン症モデルマウスの細胞死ピーク時に健常人Muse細胞を投与し、脳への遊走と正常染色体をもつ神経細胞への置換、行動認知機能の改善を検証し、ダウン症治療の新しいアプローチの確立を目指す。