研究課題
挑戦的研究(萌芽)
PD-1 は刺激された T 細胞の細胞表面に発現される分子であり、T 細胞応答を負に制御する。マウスで PD-1 を不活性化すると、生後約1年を経過した頃から、自己免疫病態が出現し始める。しかし、生後1年以内の若いマウスに自己免疫病態が出現することはない。本研究では、加齢とともに正常体細胞が生み出す変異タンパク質を新しい「自己」として再定義するために、我々は進化の過程で PD-1 を獲得した、という仮説を提唱する。本研究は、その仮説の正しさを検証することを目的とする。本研究により、我々の免疫系が、老化した正常体細胞を「非自己」として誤認識することを回避するための分子機構が明らかになる。