| 研究課題/領域番号 |
24K22126
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| 研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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| 研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
三上 洋平 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (80528662)
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| 研究期間 (年度) |
2024-06-28 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2026年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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| キーワード | 腸内細菌 / 炎症性腸疾患 / クローン病 / 潰瘍性大腸炎 / 神経免疫連関 |
| 研究開始時の研究の概要 |
潰瘍性大腸炎やクローン病に代表される炎症性腸疾患の発症メカニズムは不明ですが、何らかの宿主の遺伝子変異と腸内細菌などの環境因子により免疫が過剰に活性化した結果、慢性的な腸炎が発症すると考えられております。近年、迷走神経をはじめとした自律神経を介した腸と脳の相互連間が、中枢神経の疾患であるうつ病や認知機能障害に加えて腸の疾患である炎症性腸疾患の病態形成に寄与している可能性が示唆されています。本研究では、申請者らのこれまでの報告に基づき、自律神経の機能を解析する新たな研究手法を開発し、自律神経による新たな免疫制御機構を明らかにし、腸炎に関与する新しい治療標的分子の同定を目指します。
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| 研究実績の概要 |
腸管の情報は、主に、1.迷走神経求心路(腸から脳)、2.後根神経節(DRGから脳)、3.肝-脳-腸相関(肝臓から脳)の神経回路で中枢へと伝達すると考えられてきたが、自律神経系の支配領域と神経回路の構造は解剖学的には不明瞭とされる。申請者らの神経トレーシング解析により、腸炎状態が、肝臓内の求心性神経線維、左迷走神経の神経細胞体(左Nodosa ganglion (NG))、さらに左の孤束核(NTS)神経細胞を活性化することが示された。この検討より、随意神経において、運動野が対側半身の運動を制御する皮質脊髄路と同様に、自律神経において臓器もしくは機能別の左右差が存在することが示唆された。神経トレーシングにより支配領域ごとに神経節を染色したところ、支配神経領域ごとに異なる神経細胞体が染色された。このことから、迷走神経の支配領域ごとの解剖学的コンパートメントが存在することが示唆された。 コンパートメントごとの神経の差異を詳細に検討するために、申請者は1細胞レベルで検知可能なウイルスを使用しない神経追跡トレーサーの開発に成功した。このメリットは、ウイルス作成に関わる時間的および物理的な制約なく、速やかに観察したい神経が可能となる点である。神経追跡トレーサーの有用性を検討するため、肝臓に神経追跡トレーサーを注入したマウスの、迷走神経頸部神経節で1細胞遺伝子発現解析(scRNA-seq解析)を実施したところ、投与後48時間後に肝臓を支配する神経において神経追跡トレーサーを同定することが可能となった。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度予定していた、scRNA-seqサンプルの取得およびその解析を遂行し、概ね順調に進展していると考えられる。
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| 今後の研究の推進方策 |
神経追跡トレーサーの安定性をさらに改良を行う。現在のトレーサーに蛍光色素を結合させて間接的に顕微鏡下で観察することで、一細胞遺伝子発現解析での効率が高い結合試薬を同定する。また、神経節細胞における酵素分解による細胞死の最小化が必要である。神経細胞のViablityを改善する酵素処理方法のことが期待される。
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