| 研究課題/領域番号 |
24K22174
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| 研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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| 研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
堀江 公仁子 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90261982)
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| 研究分担者 |
井上 聡 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (40251251)
川上 理 埼玉医科大学, 医学部, 客員教授 (80313261)
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| 研究期間 (年度) |
2024-06-28 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2026年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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| キーワード | 前立腺がん / ミトコンドリア / 治療抵抗性 |
| 研究開始時の研究の概要 |
前立腺がんはわが国で患者数と死亡数が増え続けており、最近ホルモン治療薬の進歩により治療成績は向上してきたが、治療抵抗性が獲得されると難治性がんになるため、さらなる対策が求められている。本研究では、酸素呼吸を担う細胞内小器官であるミトコンドリアに注目し、前立腺がん細胞モデルとその動物モデルを使って、ミトコンドリアによる酸素呼吸の働きとミトコンドリアとその周辺で起こる自然免疫の働きが、互いにどのように関連してホルモン治療抵抗性の仕組みを引き起こすかを、先進的なテクノロジーを用いて解き明かす。
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| 研究実績の概要 |
前立腺がんは本邦で患者数と死亡数が増え続けており、ホルモン治療薬の進歩により治療成績は向上してきたが、治療抵抗性の獲得により難治性がんになると予後不良であるため、さらなる対策が求められている。本研究では、酸素呼吸を担うミトコンドリアに注目し、前立腺がん細胞とその動物モデルを使って、ミトコンドリアによる酸素呼吸の働きとミトコンドリアとその周辺で起こる自然免疫の働きが、互いにどのように関連してホルモン治療抵抗性の仕組みを引き起こすかを、先進的なテクノロジーを用いて解き明かす。本研究グループはミトコンドリア酸素呼吸の効率を向上させながら、活性酸素産生を抑制させるミトコンドリア呼吸鎖超複合体に着目し、その形成促進因子COX7RPがホルモン依存性がんである乳がんと子宮体がんにおいて腫瘍増殖に重要であるだけではなく、治療抵抗性や低酸素抵抗性に寄与することを明らかにしている。がんにおいてはウイルス感染でなくとも、細胞損傷によるエストロゲンフィンガータンパク質Efpを介する自然免疫経路の活性化が腫瘍病態進展に寄与することを、本研究グループは乳がんや子宮体がんで明らかにしてきた。本研究では前立腺がんにおいて、未だ不明点が多い呼吸鎖超複合体形成―ミトコンドリア動態―自然免疫応答の関連性を解明し、本邦においても社会問題である難治性前立腺がんに対し、ミトコンドリア制御の観点から新規治療法の開発を目指している。本研究では、呼吸鎖超複合体形成とミトコンドリア動態と自然免疫応答が前立腺がんの内分泌治療抵抗性獲得にどのように寄与し、どのような連携関係にあるか、ミトコンドリア機能を制御する上流因子・経路は何か、呼吸鎖超複合体形成や自然免疫応答の調節により難治性がんの制御は可能かを明らかにして、ミトコンドリアを標的とした難治性前立腺がんの新規治療戦略の開発を目指している。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
ミトコンドリア呼吸鎖超複合体形成の促進因子COX7RPの発現抑制により、各種の内分泌治療抵抗性前立腺がん細胞において増殖抑制とエネルギー産生への影響が認められることから、ミトコンドリア酸化的リン酸化が治療抵抗性前立腺がんの病態に重要な役割を担う可能性が示された。COX7RP遺伝子の転写調節領域配列から結合が予測される核内受容体と関連転写制御因子に注目し、ルシフェラーゼアッセイとクロマチン免疫沈降アッセイにより、当該因子群が治療抵抗性前立腺がんにおいて、COX7RP遺伝子の転写制御に寄与する主要な上流ファクターであることを明らかにした。倫理基準を満たす臨床前立腺がん組織コホートを用いて、COX7RPとその上流転写因子の免疫組織化学的検討を行い、臨床因子との関連性について検討を進めている。生細胞ライブイメージングに基づくミトコンドリア呼吸鎖超複合体形成の可視化のため、異なる呼吸鎖複合体の構成因子を恒常的に発現する前立腺がん細胞モデルの作製を進めている。本研究に関連して、前立腺がんと病態の共通性が多い乳がんにおいて、Efpとその結合因子で自然免疫関連因子のZCCHC3がトリプルネガティブ乳がんの増殖に寄与し、臨床病理学的に患者予後不良因子であることを明らかにした。
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| 今後の研究の推進方策 |
ホルモン感受性前立腺がんが治療抵抗性を獲得する病態変容において、ミトコンドリア呼吸鎖超複合体形成を中心としたミトコンドリア酸化的リン酸化がどのように亢進し、それに伴ってどのような代謝変容と自然免疫応答変化が起きるかについて、転写制御機構とミトコンドリア動態から解析を進める。転写制御解析については、COX7RPの発現調節によるエピゲノム変化を、各種ヒストン修飾コードやエネルギー産生関連転写因子に対するクロマチン免疫沈降とトランスクリプトーム解析の統合的解析により進める。ミトコンドリア動態については、ミトコンドリアと小胞体の接点であるMitochondria-ER Contact Sites(MERCs)が、近年、細胞増殖や代謝調節においても重要なシグナル伝達を行う可能性が見出されており、前立腺がん難治化において、呼吸鎖超複合体形成の変化がMERCs作用や自然免疫応答をどのように変容させるか、反対にEfpやその関連因子の発現調節によりミトコンドリア酸化的リン酸化や酸化ストレスがどのように変化するかの分子生物学的解析を進め、ミトコンドリア呼吸鎖超複合体と自然免疫応答が織り成す病態変容を明らかにする。病態変容の鍵となる因子・経路については、核酸・抗体製剤、あるいは既存薬により前立腺がん治療抵抗性の解除が可能になるかを治療抵抗性がん細胞や患者由来前立腺がんモデルを用いて明らかにする。さらに呼吸鎖複合体構成因子を発現する前立腺がん細胞モデルを用いた生細胞ライブイメージングに基づき、核酸製剤やケミカルライブラリー等を活用したスクリーニングにより、呼吸鎖超複合体形成抑制による前立腺がん治療抵抗性解除を促進する薬剤の同定を目指す。
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