研究課題
挑戦的研究(萌芽)
法医解剖には、死因を究明し犯罪性の有無を判断する重要な使命があります。本学のオートプシー・イメージングセンターでは、法医解剖前の異状死体をCT撮影し、読影レポートを作成して執刀医や捜査機関に提供しています。異状死体における骨折などの外傷の解析が、死因や受傷機序を理解する上で重要ですが、主観的な解釈には限界があります。例えば、腹側の肋骨不全骨折は救急蘇生術による骨折との区別が難しく、小児や高齢者の骨折も事故か虐待かを判断する必要があります。こうした問題を解決するため、本研究では死後CT画像を用い、従来の主観的診断に加えて、AIによる定量的・論理的な骨折検出・評価を行うシステム開発を目指します。