研究課題
挑戦的研究(萌芽)
日本では超高齢化に伴って心不全患者が激増しており社会問題化している。心臓は多量のエネルギー(ATP)を必要とし、その産生の大部分を脂質と糖質に依存するが、心不全ではこれらの代謝障害が生じてATP 産生が低下し病態が悪化する。本研究ではこのような心不全の病態に着目し、「心筋のエネルギー不足」を改善しうる代替エネルギー基質を同定することを目的とする。まずはアミノ酸類を中心に、ATP不足に陥った心筋がこれらを有効な燃料源として利用しうるかを、細胞と生体の両者において評価する。さらにモノカルボン酸類(乳酸、ケトン体)やTCA回路中間体などを含め、心筋が燃料源として効果的に利用しうる基質を探索していく。