研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究構想では,量子コンピュータが形成するネットワーク(量子ネットワーク)において,各量子コンピュータに分散された入力データから決まる関数値を効率的に検証するための数理モデルを,NPを礎とした計算量理論的枠組みを発展させることで,適切に構築することを目指す.さらに,量子計算の従来の計算に対する優位性(量子優位性)や,量子特有の計算問題に対する検証プロトコルの可能性と計算限界を探究する.本研究構想は,量子コンピュータの近未来的な利用形態として有力視される量子ネットワーク上の分散的検証に対する数理的基盤を,ほとんど一から作り上げるという挑戦的研究としての意義を持つ.