| 研究課題/領域番号 |
24K22337
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| 研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
中区分62:応用情報学およびその関連分野
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| 研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
小澤 賢司 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (30204192)
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| 研究分担者 |
鳥谷 輝樹 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (00911223)
木戸 浩一郎 帝京大学, 医学部, 准教授 (40312003)
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| 研究期間 (年度) |
2024-06-28 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2026年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2025年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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| キーワード | 打診 / 電子打診 / 周波数領域ベルベット雑音 / 時間引き延ばしバルス / スイープ音 / 音楽試験信号 / 胎位推定 / 胎児心拍数 |
| 研究開始時の研究の概要 |
物理的打撃によるインパルス応答の測定である「打診」は,古くから体内の状態を知る有効手段であった。本研究では,「音楽(メロディ)が聞こえる試験信号(5秒程度)」を体表面から振動子により与え,インパルス応答を算出することを電子打診と称する。 まず,健常者を対象とした臓器位置の推定という課題を通じて,電子打診システムを構築する。続いて,妊婦を対象にして,電子打診による胎位の推定を行う。また,SN比の高い体表位置を特定し,胎児心拍数を計測する。さらに,肺炎治療中患者を対象として電子打診を行い,胸水の溜まり具合の推定に挑む。これらを通じて,電子打診による体調管理支援の可能性を探究する。
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| 研究実績の概要 |
物理的打撃によるインパルス応答の測定である「打診」は,古くから体内の状態を知る有効手段であった。本研究では,「音楽(メロディ)が聞こえる試験信号」を体表面から振動子により与え,インパルス応答を算出することを電子打診と称する。 妊娠中あるいは感染症の自宅療養中など体調管理が重要な時期に,自身のスマートフォンを用いて「電子打診」を行うことで,体調変化を早期に医師・救急病院に伝えるシステムを構築することがプロジェクトとしての最終目標である。プロジェクト初年度である2024年度は,健常者を対象とした臓器の違いの判別という課題を通じて,電子打診システムの構築を目指した。 まず,周波数領域ベルベット雑音 (FVN) によって「メロディが聞こえる試験信号(継続時間:約15秒)」を構成した。この信号を加振器に入力し,物体を振動させ,ピックアップにより受信するシステムを構築した。実際にテーブルや空き缶などの物体を対象として測定を行い,入出力信号から伝達関数を求め,逆離散フーリエ変換することによりインパルス応答を算出した。その結果と,物理的打撃と等価である時間引き延ばしパルス(スイープ信号)を用いて測定したインパルス応答を比較し,良好な一致を見た。このことから,音楽信号による電子打診が可能であると判断した。このことを2025年3月に情報処理学会で発表した。 続いて,10名の被験者に対して,肺・肝臓・腸についてスイープ信号と音楽信号を用いてインパルス応答の測定を行った。この結果については,2025年度に学会発表する予定である。なお,その測定中に当初は予想していなかった興味深い現象が観測されており,その現象については更に深く検討が必要である。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画どおり,FVNを用いて音楽信号を構成し,実際に電子打診を行うシステムを構築した。ただし,当初計画では複数チャネルのシステムまで拡張する予定であったが,単一チャネルのシステムに留まっている。これは,当初に予想していたのとは異なる,興味深い現象が見られたため,その解析にエフォートを割いたためである。以上,予定より遅れている部分と,予定以上に興味深い結果が得られた部分があることから,全体としては概ね順調に進展しているものと評価している。
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| 今後の研究の推進方策 |
プロジェクト2年目である2025年度については,2024年度に得た成果を学会発表する。また,2024年度に発見した興味深い現象について更に深く検討を進める。 2025年度については,当初計画では妊婦を対象とした胎位推定を計画していたが,むしろ上記の興味深い現象についての検討を先行させる必要があると考えている。 なお,2024年度に構築したシステムは,確実な加振を行うために,大きめの加振器を用いていた。最終的にはスマートフォンと接続して一般家庭で使用できるスマートデバイスとしたいので,入出力機器の小型化にも取り組みたいと考えている。
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