高齢者の社会的孤立は世界的課題であるが、高齢期の生活課題のうち社会的要因を背景にしているものには、高齢期以前の経済状況や雇用不安等が関連している。高齢者の孤立・孤独対策を考えるとき、高齢期だけでなく、おおよそ50歳以上の壮年期にも目を向ける必要がある。 本研究の目的、「社会的孤立にある50歳以上の人にとって、“生活課題が表出する前の不安”を軽減するために、どのような初期支援が求められているのか」を明らかにするために、①日本と同様に地域包括ケアを推進しているドイツでの高齢および50歳以上の壮年期に向けた孤独・孤立対策の初期支援に関する調査、②日本への援用可能性の検討を行う。
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