研究課題
研究活動スタート支援
本研究の目的は、パネル調査と因果推論の手法を用いて、私立中学への進学が生徒の高校卒業後の進路に及ぼす影響を明らかにすることである。これまで日本の研究では、私立中学への進学には親の社会経済的背景(学歴や職業、収入等)や教育意識が反映されやすく、居住地域によっても受験や進学の機会には差があることが指摘されてきた。このように受験による進学の背景についての解明が進む一方で、実際に進学することによる帰結については、研究上はまだ十分に解明されていない。本研究では、生徒本人の資質や家庭背景等のさまざまな条件を一定にしたあとでも、私立中学への進学が実質的な効果をもつのかについて検討する。