| 研究課題/領域番号 |
24K22927
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| 研究種目 |
研究活動スタート支援
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| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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| 研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
宋 玉璽 名古屋大学, 情報学研究科, 助教 (51002646)
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| 研究期間 (年度) |
2024-07-31 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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| キーワード | トライボロジー / ナノ計測 / 境界潤滑 / 潤滑油添加剤 / 電気自動車 |
| 研究開始時の研究の概要 |
電気自動車(EV)の潤滑油には、これまでの潤滑油にはない新しい要求が求められている。 EVでは、ナノ摺動すきまに蓄積した電気エネルギーにより摺動面間で放電が生じ、これにより摺動面が損傷してしまう。放電による損傷を防ぐには、摺動すきまに蓄積される電気エネルギーを最小にする潤滑油が必要である。一方、 摺動面同士の接触による摩擦を抑制するため、潤滑油に添加剤を加え、摺動面に吸着膜を形成する必要があり、摺動すきまに蓄積される電気エネルギーが大きくなってしまう。この電気特性と摩擦特性の相反する要求を満たすため、分子構造から放電抑制と摩擦抑制を両立可能とする添加剤の分子設計論構築を試みる。
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| 研究実績の概要 |
電気自動車(EV)用潤滑油には、ナノメートルスケールの摺動すきまに蓄積された電気エネルギーにより、摺動面間で放電が生じ、これが摺動面の損傷を引き起こす。一方で、摺動面間の直接接触による摩擦・摩耗を防ぐためには、潤滑油中に添加剤を配合し、摺動面上に吸着膜を形成する必要があるが、この吸着膜の存在はむしろ電気エネルギーの蓄積を助長する可能性がある。本研究では、分子構造の観点から放電抑制と摩擦抑制を同時に達成可能な添加剤の分子設計論の構築を目的としている。 今年度は、放電現象を実験的に観察するための新しい計測系の構築を主な目標とした。具体的には、吸着膜に電場を印加するための電極構造を、既存の吸着膜厚測定用セットアップ(エリプソメトリー顕微鏡)に統合した。そのため、ガラス基板上にCr膜をスパッタリングし、ナノメートル厚のCr膜が測定に支障を与えないよう膜厚設計と最適化を行った。 さらに、高分子添加剤によって形成される吸着膜の構造(コンフォメーション)とその摩擦・摩耗低減効果についても調査を行った。添加剤濃度を変化させ、吸着膜の膜厚および構造をエリプソメトリー顕微鏡および中性子反射率法により解析した結果、濃度が高くなるにつれて吸着膜の構造は扁平型からループ・テール構造を多く含むものへと変化し、より厚みのある潤滑膜が形成されることが明らかとなった。これは、ポリマー濃度によって吸着膜のコンフォメーションを制御可能であることを示唆している。また、吸着膜構造に対する電場の影響についても中性子反射率法を用いて検討したが、mmオーダーの電極間距離においては、印加電場による吸着膜構造の有意な変化は確認されなかった。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、電場が吸着膜のコンフォメーションに及ぼす影響を調べる実験に着手するとともに、それに必要な新たな計測セットアップの構築を進め、所定の機能を有する装置を整備することができた。また、高分子吸着膜のコンフォメーションが潤滑特性、特に摩擦および摩耗低減性能に与える影響についても実験的に明らかにし、濃度変化による膜構造の変化と摩擦低減効果との関連性を定量的に把握した。
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| 今後の研究の推進方策 |
ナノすきまにおける電気絶縁破壊現象をモニタリングするための測定セットアップを、現在構築済みの吸着膜厚測定装置に統合する。これにより、膜厚・電気絶縁破壊の同時観察が可能となる。開発する装置を用いて、吸着膜のコンフォメーションが絶縁破壊の発生挙動に与える影響を系統的に調査し、さらにその結果と摩擦特性との相関を明らかにする。
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