研究課題
研究活動スタート支援
超弾性合金は地震の際に生じる建物の揺れを抑制し振動のエネルギーを吸収することができる。最近、申請者らは、鉄基形状記憶合金において、初めて臨界応力に温度依存性のない合金系を開発した。臨界応力に温度依存性がないことは、本鉄基合金が広い温度範囲で安定した特性を有することを意味した。大型建築用耐震部材(例えばブレース、鉄筋)への応用のために、良好な超弾性を示す巨大な単結晶(数十センチからメーター程度)が必要であるが、現在のところ、30センチ以上の単結晶作製はできない。そこで、本研究は本グループが開発したサイクル熱処理誘起異常粒成長を調査し、鉄基で巨大単結晶作製の実現に挑戦する。