光反応で作る超偏極核スピンの生成効率向上と量子センシングへの展開

• 研究課題/領域番号: 24K23089
• 研究種目: 研究活動スタート支援
• 配分区分: 基金
• 審査区分: 0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
• 研究機関: 九州大学
• 研究代表者: 西村 亘生 九州大学, 工学研究院, 特任助教 (11003799)
• 研究期間 (年度): 2024-07-31 – 2026-03-31
• 研究課題ステータス: 交付 (2024年度)
• 配分額: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円); 2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: 超核偏極 / 光誘起電子移動 / 量子センシング / 核磁気共鳴 / 磁場効果

研究開始時の研究の概要

磁気共鳴の感度は、観測対象であるスピンのもつ「偏極率」と呼ばれるパラメータにより決定され、これを人為的に増大し物理パラメータ計測に利用する量子センシングが注目を集めている。Photo-CIDNPは光照射によって核スピンの偏極率を増幅する手法であるが、増強倍率が不十分で量子センシングへの応用は前例がない。本研究では、網羅的な分子探索を通して、信号倍率の更なる増強に向け重要な因子を特定する。これを基に、極低濃度で信号観測可能な分子を開発し、偏極核スピンを利用した量子センシングの実現可能性を検証する。この技術は、将来的に細胞内などの不均一な場におけるミクロな分子ダイナミクスの解析に繋がると期待する。