研究課題
研究活動スタート支援
抗てんかん薬の服用者では、血中薬物濃度測定による治療的薬物モニタリングが行われているにもかかわらず、発作の抑制が難しい患者や、生死にかかわる副作用が生じる患者が多く報告されている。申請者は、この原因を、HLAの遺伝的多型(HLA多型)と薬物動態における分布過程の個人差に求め、抗てんかん薬の適切な投与計画の立案に資する。申請者の以前の検討では、薬物が特定のHLA多型と細胞内で強固に結合する現象が見出されている。そこで、本研究では、これまで薬物動態の変動因子として認知されてこなかった、HLA多型に着目し、HLA多型が関与した薬物動態の個人差を究明し、副作用・効果のより良い予測に資する。