| 研究課題/領域番号 |
24K23509
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| 研究種目 |
研究活動スタート支援
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| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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| 研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
夫馬 和也 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (31000242)
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| 研究期間 (年度) |
2024-07-31 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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| キーワード | 出生前ステロイド / 視床下部ー副腎ー下垂体系 / ストレス / マウス / 妊娠 |
| 研究開始時の研究の概要 |
出生前ステロイドは早産児の生存率を向上させる重要な治療だが、胎児脳への「プログラミング作用」により、児の長期神経発達を悪化させる懸念がある。本研究では「デプログラミング作用」を持つと報告されているメラトニンを、出生前ステロイドマウスモデルに投与することで、胎仔脳への副作用を軽減できるかどうかを検討する。具体的には、視床下部―下垂体―副腎系への効果を評価する。 本研究から得られる知見により、早産児の神経発達を向上させるための新たな治療戦略が明らかとなる可能性がある。また、現在明らかになっていない出生前ステロイドによる胎児脳へのプログラミング作用の機序の一端が明らかになる可能性がある。
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| 研究実績の概要 |
生後4週齢のマウスにストレスを与え、ストレス反応を評価する方法として、げっ歯類では一般的に行われている20分間の拘束ストレスを採用し、ストレス前(0分値)、ストレス後(20分値および60分値)にマウス尾静脈から採血を行った。C57BL/6Jは体格が小さく採血量が不足したため、ICRをもちいた。すると、ストレス前と後では有意にマウス血清コルチコステロン濃度が上昇することが複数回のテストで確認され、ストレス反応を評価する系として妥当であることが確認された。生後4週齢のマウスはヒトの発達では幼児~学童期に相当するため、この時期のストレス反応を評価することは神経発達症の病態解明の上で極めて重要であると考えられる。 次に、出生前ステロイドに暴露させた妊娠マウスの仔の4週齢において、ストレス反応がコントロールに比べ変化があるかどうかを検討した。様々な濃度・妊娠日齢・タイミングでベタメタゾンを皮下投与したが、ヒト臨床用量(体重換算)の投与量では、4週齢のストレス反応には有意な変化を与えなかった。先行研究ではラットやより大型の動物では出生前ステロイドにより仔のストレス反応に変化がみられたとする報告があるものの、ICRマウスで評価した報告はこれまでなく、マウスでは反応が乏しい可能性が示唆された。そこで投与量を臨床用量の4~10倍に増量したところ、拘束ストレス後の血清コルチコステロイド濃度が高い傾向を示したため、今後は高用量での投与モデルでの研究を継続する予定である。出生前ステロイド投与があった児となかった児で、新生児期・学童期のストレス反応が異なることは、ヒトでも複数報告があり、マウスで再現が得られれば、ヒトとマウスの共通の表現型として、トランスレーショナルリサーチの可能性が開ける。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
3: やや遅れている
理由
出生前ステロイドが仔のストレス反応に与える影響を、マウスで再現するモデル作成に難渋している。ステロイドの投与量を増量することで、再現の傾向が見られており、引き続き実験を重ねる予定である。
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| 今後の研究の推進方策 |
これまで、数時間かけて各群の複数のマウスに拘束ストレス・採血の実験系を実施していたが、コルチコステロンの日内変動はマウスでも知られていることから、実験時間を同じくする工夫が必要であるとわかり、今後の課題となっている。
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