現在日本では、出生数が過去最低となり出生数の低下は経済・社会に甚大な影響を与え、国や社会の活力の低下が懸念されている。国は経済的支援や法整備など、様々な少子化対策を行い、育児環境は改善されつつあるが、「育児不安の状態は変わらない」「子どもを育てにくいと感じる母親が増えてきている」という現状がある。母親の内面に焦点をあて、子育て支援を考える必要があり、アタッチメント(愛着)の世代間伝達に着目した。今回、1歳児を育てる母親が、子育て中に想起された実母との言動を明らかにし、幼少時の実母との関係は、育児幸福感や子育てに影響するのか検証する。
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