研究課題
特別研究員奨励費
この世の多くの自然現象の数理モデルが偏微分方程式として記述されることに鑑みると,個々の数理モデルの解析が重要であることは勿論だが,(一見)相異なる複数の基礎方程式に対しその共通する数理構造或いは真に異なる数理構造は何かを解明することもまた,現象を数学的に理解する上で必要不可欠である.本研究では,数学的に全く異なる型に分類される熱方程式と波動方程式の中間と見做すことのできる消散型波動方程式の解析,特に解の時空減衰評価を通して,放物型性(熱)と双曲型性(波動)の間の階層構造を解明する.