研究課題
特別研究員奨励費
通説では、軍事力に対しては右派・保守の人々が好意的である一方、左派・リベラルの人々が否定的であると考えられている。しかし、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻後、左派・リベラルが軍拡に対して積極的となる一方、右派・保守が消極的となるような現象も観察されるようになった。このように、イデオロギーと軍事力に対する態度の関係は自明ではないといえ、より詳細に検討する余地があるといえよう。本研究はこの両者の関係について、他国間のサーベイ実験を用いて分析を加えることを目的とし、イデオロギーの多層的な理解に貢献するとともに現在の国際秩序の行末に示唆を与えることを目指す。