研究課題
特別研究員奨励費
脊髄損傷に関する研究の多くは、高次中枢と運動神経との失われた接続を回復あるいは代替する努力が基礎や臨床の各分野で行われている。一方、自律神経は生命に必須の臓器調節機能を持つにも関わらず、その分布やその機能的多様性について新たな報告が少ない。そこで本研究ではマウスをモデルに、腹腔臓器を支配する交感神経に着目し、遺伝学的な特徴を調べた。その結果、異なる遺伝学的特徴を持つ交感神経節前神経が異なる投射先をもつことを明らかにした。本研究期間では、それらの機能を調べるとともに、各臓器での交感神経制御機構を明らかにしてきたい。これらの成果は、将来的に臓器機能障害に対する新たな治療法に繋がることが期待される。