研究課題
特別研究員奨励費
人類の歴史を議論するためには数値として得られる時間情報が重要であり、人類化石や考古試料が何年前のものであるか調べる放射年代測定が必要である。人類拡散史を理解するために重要な5万年前以前は考古学研究で汎用的に利用されている炭素14(半減期:5730年)を用いた年代測定法の適用が困難であり、年代学の空白域である。年代学の空白域を埋めるには、炭素14より長半減期の放射性同位体(半減期140万年のベリリウム10および半減期7.6万年のトリウム230など)に対する高感度な同位体分析法が重要である。本研究はその実用化に向けた質量分析装置の開発を目指す。