研究課題
特別研究員奨励費
従来の細胞の物理モデルでは,空間分割を用いて細胞形状を表現するモデルが主流である.しかし,空間分割モデルは上皮細胞のような高密度に詰まった細胞系には有効であるものの,間葉細胞のような比較的密度が上皮細胞より低い系に対しては有効でない.そこで,変形する粒子モデルを用いて,上皮細胞から間葉細胞のような系までをシームレスに取り扱える物理モデルの構築を目指す.具体的には,まず変形粒子モデルのガラス・ジャミング転移的な振る舞いを理解し,モデルの幅広い充填率における基本的な性質を明らかにする.その知見を細胞系に応用し,生体内で起こる細胞の集団的な振る舞いを理解する.