研究課題
特別研究員奨励費
本研究では、ヴァイマル期ドイツ(1919~33 年)の終末論的言説が与えた政治的影響について思想史的観点から研究する。遂行者はそれを、この時代に活躍した3人の主要な思想家の布置関係を再構成することで精査する。その3人とは、20 世紀最大のプロテスタント神学者で、キリスト教と社会主義の融和を図ったパウル・ティリッヒ(1886~1965 年)、代表的な西欧マルクス主義者でユートピア主義思想の体系家であるエルンスト・ブロッホ(1885~1977 年)、そしてカトリック保守主義の立場から「政治神学」の必要性を説き、後にナチズムの御用憲法学者となったカール・シュミット(1888~1985 年)である。