研究課題
特別研究員奨励費
ヒトを含む社会性動物は、社会的絆と呼ばれる配偶関係外の他者との親密で永続的な関係を築く。社会的絆は、個体のストレスを低減させるなどの利益をもたらす。この社会的絆は年齢や性別といった特性あるいは行動が類似した個体間で築かれやすいことが知られている。一度社会的絆を築けば、様々な利益を享受できるが、社会的絆の形成には時間的コストがかかる。しかし、ヒトやヒトに匹敵するほど複雑な社会を形成するウマは、1日の多くを休息や採餌などに費やすため、社会的相互作用に割ける時間は1日の10%前後である。本研究では、ウマが類似した個体を社会的絆の形成相手として選ぶことで時間的コストを抑えている可能性を検討する。