研究課題
特別研究員奨励費
フェノール類の直截的なトリフルオロメチル化反応の開発は、未踏の医薬品候補化合物の提供に寄与することから、新規医薬品の開発に向けて確立すべき科学技術である。しかし、トリフルオロメトキシ基を有するアレーン類を効率的に創製するための、フェノール類を用いた官能基選択的トリフルオロメチル化反応は、いまだ困難な課題として残されている。本研究では、独自のアイデアに基づいて設計した二官能性カルコゲナイド触媒を利用することで、本課題の解決に挑む。触媒骨格に水素結合供与基を組み込むことで、トリフルオロメチル化剤前駆体の反応系内での活性化を活用し、フェノール類への高効率的トリフルオロメチル基導入法の開発に取り組む。