非金属無機固体材料であるセラミックスは,古くは縄文時代の土器に始まり,今日では身の回りのあらゆる部材に利用され,我々の生活基盤を支える重要な材料群である.近年は,セラミックスナノ材料の優れた特性が注目されている一方,その合成プロセスは数百度の加熱や加圧を伴い,廃液等の廃棄物を多量に排出することが多い.このような課題に対し,本研究では,固体金属原料への超音波照射による常温常圧下でのセラミックスナノ材料の合成を試みる.本手法は,加熱や加圧が不要であり,廃液の排出も少なく,高収量・高収率である点で,経済性・環境性を兼ね備えたSDGs志向なセラミックスナノ材料合成法である.
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